膝が痛むもっとも多い原因は、膝関節の軟骨のすり減りです。
もしかすると、あなたも膝が痛い一人ではないでしょうか?
また、いまは痛くなくとも、これから痛くなる可能性は十分にあります。
いま、軟骨がすり減ることによって発症してしまう変形性膝関節症に悩まされる高齢者が増えています。
その数なんと850万人以上もの人々が、膝の痛みに苦しんでいます。
まさに超高齢化社会の日本において、変形性膝関節症はいまや国民病となりつつあるほどです。
4,50代を過ぎたらある程度は覚悟すべき病気といっても過言ではありません。
しかし、同じ50代でも綺麗な軟骨で痛みとは無縁な生活をしている人もいれば、軟骨がすり減り、痛みに悩まされている人もいます。
この違いが生まれる理由は、様々な要因が考えられますが、ひとつあげられるのは生活習慣の違いでしょう。
生活習慣や生活様式を変えるだけで、軟骨のすり減りを遅くすることも早くすることもできてしまいます。
また、最近は再生医療が進歩し、軟骨を再生させることができるようになってきました。
これは変形性膝関節症を患っている人にとっては非常に嬉しいニュースです。
膝の痛みと戦うために大事なことは諦めないことです。
そのためには正しい知識をもって、正しい対策をしていきましょう。
目次
軟骨は自然には再生しないが、再生医療を使えば可能
これまで、膝の軟骨は再生させることはできないと言われてきました。
そもそも軟骨は、私たちの体のなかにある軟骨細胞という細胞から作られます。
しかし年齢を重ねると、軟骨をつくりだす能力が衰えてしまい、軟骨がつくられなくなっていきます。
そうなると、新しい軟骨はつくられることがないので、ただひたすら「すり減っていくだけ」になってしまうのです。
そして、すり減った軟骨は自然に再生することはありません。
しかし、近年、再生医療が進歩し、軟骨を再生させることが可能となってきました。
この再生医療の実用化も徐々に広まっており、膝の痛みに悩まされている人たちを助けています。
変形性膝関節症に対して、いままで一般的に行われてきた手術よりも患者さんに対する負担が少なく、早く復帰できるのが大きなメリットとなっています。
さらに、再生医療なので、自分の細胞をつかって行われます。
これは、人工関節置換術のように鉄やプラスチックなどの人工物を体に入れるよりも、ずっと安心できますね。
軟骨は自然と再生はしない、だからこそ今ある軟骨を守る
膝が痛んで苦しいと、動くのもおっくうになるのが自然です。
痛いからこそ安静にするべきだと、普通はそう思いますよね。
しかし、関節の痛みに関しては安静にするべきとは言えないのが気をつけたいポイントです。
関節が痛いからといって動かずにいると、筋肉が衰えてしまいます。
筋肉が衰えると、体重を支える力もなくなり、膝への負担がさらに増してしまうからです。
こうなると、もっと膝が痛くなり、さらに動けなくなり…という悪循環に陥ってしまいます。
膝が痛いときこそいつも通りにし、膝を痛めない筋力トレーニングをすることが心がけましょう。
少しでも筋肉を鍛えて、体重を減らせば膝にかかる負担も減らすことができます。
負担が減れば、いまある軟骨がすり減るスピードも遅くなるはずです。
残念ながら、軟骨は自然とは再生しません。
だからこそ、いまある軟骨をこれ以上すり減らさないように守っていくことが大切です。
膝の軟骨のために正しい知識をもって対策することが大事
軟骨は、関節と関節をつなぎ、私たちが体を自由自在に動かせるようにしてくれています。
そして、動くときに伴う衝撃を吸収して動きやすくする働きももっています。
その軟骨のなかでももっとも重要な軟骨が、膝関節の軟骨です。
膝の関節は、140個以上もある人間の関節のなかでもっとも大きな関節です。
そして、もっとも負荷がかかる関節でもあります。
なんと膝の関節には、自分の体重の5~8倍もの負荷がかかるのです。
それだけ負荷がかかるということは、軟骨がすり減るのもその分だけ速いということです。
一昔前までは、一度軟骨が失われると、どんな方法をつかっても元通りの若い軟骨にすることはできませんでした。
今でこそ再生医療が進歩していますが、それでもまだ一般的には普及していません。
変形性膝関節症が末期まで進行すると、人工関節に変えるなどの大きい手術をしなければなりません。
しかし、手術は最後の手段だと思ってください。
手術の前に自分でできることをやって、それでもダメなら最後の手段として手術を考えましょう。
そのために、関節と軟骨の関係について正しい知識をもっておくことは必要不可欠です。
こちらの記事で関節と軟骨の関係や対策などを詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみてください。